No. 26

電話占いに不倫の相談が多い理由

不倫相談

電話占いサービスに在籍している現役の、あるいは引退した占い師に、「どのような相談が多いですか」と尋ねると、占い師は口を揃えて“不倫相談”と答えます。もちろん、ひと口に不倫と言いましても経緯や状況や原因は様々でしょうし、個別の相談内容について占い師が口外することはありませんが、全体的な傾向として不倫の相談が多いと感じているようです。ある占い師は、「1日に受けた相談が、すべて不倫愛についてだった」と語ります。

それにしても電話占いサービスには、なぜ多くの不倫愛に関する相談が寄せられるのでしょうか。それは不倫愛の“秘密性”にあるのですよ、と持論を語ってくれたのは、霊感占い師のT先生です。T先生はある霊感系電話占いサービスに在籍しており、かつては大型ショッピングセンター内で対面の占いもしていた経歴の持ち主です。「皆さんもショッピングセンター内で、占いスペースを見掛けたことはありませんか?機会があればチェックしてみてください。鑑定コーナーが密室になっていないケースがほとんどですから」とT先生。先生にも詳しい事情はわからないそうですが、火災などの緊急事態を想定した消防法や建築基準法などの制約があり、天井まで完全に壁で仕切れない施設が多いそうです。また、ショッピングモールなどに占い店を出す場合、諸般の事情からテナント扱いでなく、催事扱いにしかできないことも多く、意外と半オープンスペースで占う店舗が多いのが実情のようです。確かに、最近ではインターネットカフェですら完全個室にはなっていませんし、大地震を経験した今であれば、そのあたりの事情も何となく理解できます。「それに、法律や制度の問題だけではないのです。」と先生は続けます。どうやら、心理的な問題や防犯上の問題もあり、鑑定スペースは密室にはしないのが一般的なのだとか。密室に入ることに抵抗のある人も少なくはないでしょうし、不特定多数の人が行き交う施設での密室は、客側だけでなく占い師側にも危険が伴います。

さて、話を戻しましょう。つまり開けた場所では、不倫の相談をすることに大きな抵抗を伴うものなのです。占いスペースが生活圏内だともちろんのこと、逆に旅行先などに対面の占いスペースがあったとしても同じことです。占いスペースの近くを行き交う人が見ず知らずの第三者であったとしても、相談内容を少しでも聞かれたくはないのが普通の心理というものです。もっと言えば、自分が占い師に相談していること自体を知られたくないと思う人も多いことでしょう。このような事情から、他人に話の内容を聞かれるリスクがなく、占い師に自分の素性を知られないという秘密性の高い電話占いが、不倫愛のようなある種背徳的な恋愛の相談には向いていると言えるのです。

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